こんにちは!
これからCADを始めようとしているあなたに向けて、今回は「2D CADと3D CADの違い」をわかりやすく、説明していきます。
CADの勉強を始めると、「2D CADと3D CADってどう違うの?」「どっちを学べばいいの?」といった疑問が出てきますよね。
私自身も最初はまったく分からず、戸惑った経験があります。
ですので、できるだけわかりやすくお話ししていきますね。
CADってなに?基本からスタート!
まずは前提として、「CAD(キャド)」とは何かをおさらいしましょう。
CADは「Computer Aided Design(コンピュータ支援設計)」の略。
これまで紙に手描きしていた図面を、パソコン上で作成・編集できるようにしたツールです。
建築・機械・設備・土木など、あらゆる「ものづくり」の現場で使われています。
設計や製図を効率よく、正確に行うために欠かせない存在なんですよ。
2D CADとは?
2D CAD(ツーディーキャド)は、「2次元」の図面を描くためのCADソフトです。
縦×横の平面上で図形や線を描いていきます。
特徴
- 上から見た平面図や立面図、断面図などが描ける
- 線・円・文字で構成されるシンプルな図面
- 操作が比較的シンプルで覚えやすい
- 長年、建築や土木の現場で使われてきた定番ツール
主な2D CADソフト
- AutoCAD(オートキャド)
- Jw_cad(ジェイダブリューキャド)
図面の読み書きの基礎を学ぶには、2D CADはとても良い入口です。
特に建築の平面図や、土木系の施工図などでよく使われています。
3D CADとは?
3D CAD(スリーディーキャド)は「3次元」の立体を設計できるCADソフトです。
縦・横・高さの3方向すべてで、モノの形状を立体的に表現できます。
特徴
- モデルを立体で作れるので、完成イメージが掴みやすい
- パースや断面表示、干渉チェックも可能
- 製造業では、かなり前から3D CADがメイン。
- 建築・設備業界では、設計図は2D CADを使うことも多いが、施工図は3D CADがほぼメイン。
- BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)にも対応
主な3D CADソフト
- Fusion 360(フュージョン)← 主に製造業で利用
- SolidWorks(ソリッドワークス)← 主に製造業で利用
- Revit(レビット)← BIMに特化したAuto CADの3D CAD版
- ArchiCAD(アーキキャド)← 建設業向けのBIMソフト
- Rebro(レブロ)← BIMとの連携が強みの設備系3D CAD
- Tfas(ティーファス) ← 設備設計に特化した3D CAD
Tfasは、配管・ダクト・電気などの設備図面を3Dで設計できるソフトです。
現場での施工をイメージしやすく、干渉チェックや数量拾いにも活用されます。
2D CADと3D CADの違いを比較してみよう!
項目 | 2D CAD | 3D CAD |
---|---|---|
表現方法 | 平面(縦×横)で構成 | 立体(縦×横×高さ)で構成 |
操作の難易度 | 比較的シンプルで覚えやすい | 慣れが必要だが視覚的に分かりやすい |
主な用途 | 建築図面、施工図、平面図など | 機械設計、建築パース、設備図など |
ソフト例 | AutoCAD、Jw_cad | Revit、Tfas、Fusion360など |
メリット | 軽くて動作が速く、修正が簡単 | 完成イメージがつかみやすい、BIM対応 |
初心者はどちらから学ぶのがいい?
これは「どんな分野で働きたいか」によって変わってきます。
建築や設備業界を目指すなら…
まずは2D CADから始めるのが王道です。
平面図や施工図の読み書きができるようになると、現場でも役立ちます。
ただし、空調設備・衛生設備等の設備業界では、3D CADであるTfasのシェアが非常に大きく、また、Rebroのニーズが大幅に急増中です。
余裕があれば、2Dの基本を押さえつつ、3Dの操作にも少しずつ慣れていくのがベストです。
製造・プロダクトデザインに興味があるなら…
最初から3D CADにチャレンジしてもOK!
Fusion360やSolidWorksは、個人でも学びやすい環境が整っています。
それぞれに向いている人のタイプは?
2D CADが向いている人
- 細かい作業が得意
- 線や寸法を正確に引くのが好き
- 現場の図面を読む・描く仕事に興味がある
- 建築や土木に関心がある
3D CADが向いている人
- モノの形をイメージするのが得意
- デザインやパースに興味がある
- 設備・製造業・建築パースに携わりたい
- BIMや新しい技術に興味がある
まとめ|まずは目的に合わせて選ぼう!
2D CADも3D CADも、それぞれ得意な分野があります。
大切なのは、「どんな仕事をしたいのか」「どんな図面を描いてみたいか」という自分の目的をはっきりさせること。
- 建築や設備の現場に関わるなら、2D CAD→Tfasのようにステップアップ
- 製品やデザイン重視なら、最初から3D CADもOK!
一歩ずつ、できることから始めていけば大丈夫ですよ♪
おわりに:CADは奥深くて、楽しい!
CADは慣れるまでちょっと戸惑うかもしれませんが、図面を描けるようになると、ものづくりの世界が一気に広がります。
某スーパーゼネコンさんのCMに、
「地図に残る仕事」
なんてうたい文句がありますが、
そのCMをみるたびに、(本当にそう!)と思っています。
「自分が関わった図面通りに、建物や設備が完成していく」
そんなやりがいを感じられるのも、この仕事の魅力です。
ぜひ、焦らず楽しく学んでいってくださいね!