以前の記事で、おすすめ在宅ワークのひとつに“翻訳”が挙げられていました。
でも、その一方で
「最近、AIのせいで翻訳の仕事が減ってきてるらしいよ…」
そんな話も聞こえてきます。
実際、ちょっと不安に思っている方も多いのではないでしょうか?
とくに今、翻訳の仕事をしている方や、これから始めようと思っている方にとっては、気になる話題ですよね。
まず結論から言うと、
一部の翻訳の仕事は確かに減っています。
でも、
「もう翻訳者なんて必要ない」
「これから全部AIに任せる時代が来る」
…なんて話ではないんです。
むしろ、
AIと一緒に働く新しい形の翻訳の仕事が、どんどん広がってきています。
実際、AIで翻訳の仕事って減ってるの?
ここ数年で、Google翻訳やDeepLといった高精度な翻訳ツールが一気に広まりました。
今では誰でも簡単に文章を翻訳できるようになり、企業や個人が「わざわざ人に頼まなくてもいいかな」という場面が増えています。
実際、ある調査では、
翻訳者の約3人に1人が「AIの影響で仕事が減った」
と感じているそう。
さらに4割以上の方が収入の減少も経験していて、将来に不安を感じているという声も多く聞かれます。
とくに、マニュアルや説明書、ビジネス文書といった
「機械的でルールが決まっている」タイプの翻訳は、AIが得意とする分野。
その分、人がやる仕事が減ってきているのも事実なんです。
でも、すべてAIに取って代わられるわけじゃない!
とはいえ、「もう翻訳の仕事は終わり…?」なんて、心配しすぎる必要はありません。
AIが得意なのは、あくまでも正確さが重視される定型的な翻訳。
でも、人間にしかできない翻訳も、たくさん残っているんです。
たとえば、こんな分野では今でも人の力が必要不可欠なんですよ。
文学翻訳
小説や詩、エッセイなどは、言葉のニュアンスや感情の細かな表現が大切。
AIではまだ難しく、読者の心に届くような翻訳は人間ならではのセンスが活きます。
映像翻訳(字幕・吹き替え)
映画やアニメのセリフには、自然な会話やキャラの個性が欠かせません。
話の間(ま)や笑いのタイミングをうまく訳すのは、やっぱり人の感覚が必要です。
マーケティング翻訳
広告やキャッチコピーの翻訳は、ただ言葉を訳すだけじゃダメ。
「どうすれば響くか?」という工夫が求められます。
感性が問われる翻訳は、まだまだ人の出番です。
今注目の働き方「ポストエディット」って?
最近、翻訳業界で話題なのが「ポストエディット」というお仕事。
これは、AIが翻訳した文章を、人がチェックして自然な文章に直す作業のことです。
AIの翻訳はパッと見はきれいでも、よく見ると…
- 意味が逆になってしまっている
- 文化的にちょっとズレた表現になっている
- 日本語として不自然で読みにくい
…なんてことがよくあります。
そんなAIのミスを、読みやすくて伝わる文章に仕上げるのがポストエディット。
機械的な作業に見えて、翻訳スキルや表現力がしっかり求められる仕事なんです。
これからの翻訳者に求められるスキルって?
AIと上手に付き合いながら、これからも翻訳の仕事を続けていくには、新しいスキルを少しずつ身につけることが大切です。
こんな力があると、AI時代の翻訳でもしっかり活躍できますよ。
AI翻訳ツールを使いこなす
DeepLやTradosなどのツールを使えば、効率がグッとアップ!
AIを「敵」ではなく、頼れるパートナーとして活用することがポイントです。
ポストエディットの力を磨く
AIの翻訳をチェックして、自然な文章に仕上げるスキル。
今後ますます需要が高まっていく仕事です。
専門分野の知識を持つ
医療、法律、IT、金融など、専門性の高い分野はAIだけでは対応が難しい部分も多いです。
そういった知識を持っている翻訳者は、これからも重宝されます。
最後に:翻訳の未来は明るい!
AIの登場で翻訳の世界は確かに大きく変わり始めています。
でも、それは「終わり」ではなく「新しいステージの始まり」なんです。
AIにはできないこと、人だからこそできること。
その違いをしっかり見きわめながら、自分の強みを活かしていけば、まだまだ翻訳の仕事は続けられるし、むしろ新しいチャンスも広がっていきます。
「AIがあるからこそ、私たちの力がもっと必要になる」
そんな前向きな気持ちで、これからの翻訳の世界を歩んでいきたいですね。