50歳を過ぎてもCADオペレーターを続けられる?リアルな悩みと働き方のヒント

60代以上

「そろそろ体力的にきついかも…でも、まだ働きたい」
「60歳を過ぎてもCADの仕事ってできるの?」

そんなふうに感じている50代以上のCADオペレーターの方は、少なくないのではないでしょうか。

この記事では、

  • 50歳以上のCADオペレーターが抱えるリアルな悩み
  • 今後も長く働くためのヒント
  • 50歳以上のCADオペが感じるメリット10例

などを紹介します。

同世代の声を知りたい方、自分の今後を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

50歳を過ぎたCADオペレーターの「あるある」な悩みとは?

CADオペレーターの仕事は、デスクワーク中心で長く続けやすい印象がありますが、50代になるとそれなりの“壁”を感じる人も増えてきます。

以下は、多くの方が共通して抱えている悩みです。

老眼が進み、図面の細かい部分が見づらい

「目が疲れやすくて、1日中画面を見ているのがつらい…」

CADの仕事では、細かい寸法や線の重なりを注意深く確認する作業が多いため、老眼や視力の低下が大きなハードルになります。

特に、細い線や淡い色、文字の判読が必要な場面では、疲労が蓄積しやすく、作業スピードも低下しがちです。

私は40代の頃、設計部門にいたので、「拾い」の作業でかなり視力を落としました。


🔍ワンポイント解説:「拾い」ってなに?

建設業の設計部門でよく使われる「拾い(ひろい)」とは、図面から必要な材料や数量を数え出す作業のことを指します。

たとえば、配管の長さや継手の数、使用する断熱材の面積などを図面を見ながら一つひとつ数えていきます。

これは、見積もりや資材発注のためにとても大切な工程で、数量を間違えるとコストにも工期にも大きな影響が出てしまうことがあります。

地道だけど重要な作業なんですよ。

飛蚊症の影響で目が気になる

「最近、視界に小さなモヤが飛ぶようになって集中しづらい」

加齢とともに多くの人が経験する飛蚊症(ひぶんしょう)も、CAD作業の妨げになります。
画面上の微細な変化を見逃さないことが求められるため、視界の違和感は意外と大きなストレスに。

私も飛蚊症になってます。
最初はめっちゃ気になりましたが、今は視界に黒い点があることに慣れちゃいました。慣れって怖い…。

新しいソフトやバージョンアップへの適応が大変

「最近のCADは機能が多すぎて、正直ついていけない…」
かつては2D CADが主流だった時代を知っている方も多いはず。

しかし今では、3D CADやBIM、さらにはクラウド共有機能やAI自動化など、急激な進化が進んでいます。

年齢に関係なく常に学びが必要な仕事ではありますが、50代以降になると記憶力や集中力の衰えも感じやすく、「覚えるのがしんどい…」という声も増えています。

物覚えも悪くなりましたが、覚えたはずのことも忘れてしまうこともたびたびあり、なかなかの恐怖です。

長時間座っているのがつらい

「昔より腰痛や肩こりがひどくなった…」体力面でも悩みは尽きません。

CAD作業は長時間の座り仕事が基本。

加齢により腰痛・肩こり・眼精疲労といった不調が出やすく、以前のような集中力を保つのが難しくなることもあります。

「いつまでこの仕事を続けられるだろう?」という不安は、多くの方が感じている悩みです。

私は一時、腱鞘炎が悪化し、ペインクリニックへ通っていたこともあります。

あるアンケートでは、
50代のCADオペレーターの約6割が「定年の65歳までは働きたい」
と考えている一方で、
「体力や視力の限界を感じて60歳で辞めるかもしれない」
という声も4割ほどあります。

特に体に不調を感じ始めたタイミングや、職場環境の変化(新人への引き継ぎ、新システムの導入)などが、仕事継続の判断材料になるようです。

 

50歳以上のCADオペが感じるメリット10例

その一方で、CADオペレーターという仕事にやりがいを見つけ、50歳を超えても60歳を超えても続けている人もたくさんいます。

どんなことをメリットと感じているのか、巷の声を10個拾ってみました。

1. 経験がそのまま強みになる

若い人にはない「図面を見る目」や「現場の流れを理解する力」は、長年の経験があるからこそ。
ベテランとして重宝されることも多く、自信を持って働けます。

2. 再就職や派遣でもチャンスがある

一度CADを使った経験があれば、年齢に関係なく再就職のチャンスがあります。
ブランクがあっても「実務経験あり」で採用されやすいのが特徴です。

3. 働き方の選択肢が広がる

在宅ワークや短時間勤務など、柔軟な働き方ができるのもCADの魅力。
派遣や業務委託など、ライフスタイルに合わせた働き方も選べます。

4. 年齢よりスキルが評価される仕事

CADの仕事は、年齢よりも「ちゃんと描けるかどうか」が評価される世界。
若さよりも確かなスキルがものをいいます。

実務経験のない20代と、実務経験豊富な60代のどちらを採るかと比べたら、後者を採用することが多かったりするのが建設業です。

5. 現場経験が図面づくりに活かせる

過去に現場で働いていた経験があれば、施工を意識した図面が描けます。
設計者や現場からも「わかってるな」と信頼される存在に。

6. 体力にあまり左右されない仕事

CADオペレーターは座り仕事が中心なので、体力の衰えがあっても続けやすい仕事です。
肉体労働に比べて長く続けられるという声も。

私は在宅ワークになったら、めっちゃ太って困ってます。

7. 仕事の成果が目に見える

自分が描いた図面が、実際に建物や設備として形になるのは大きなやりがい。
図面を引くたびに「役に立ってる」と実感できます。

CMにもありますが、「地図に残る仕事」をすると、感慨もひとしおです。

8. 高単価な仕事につながることも

建築・設備・機械分野など、専門性が高いCADオペレーターは高単価案件を任されることも。
経験豊富な人ほど報酬アップのチャンスもあります。

9. 若手への指導役として頼られる

長年の経験を活かして、若手に教えるポジションになることもあります。
「先生」として感謝されるのも、この年齢ならではのやりがいです。

10. 長く働ける安定感が評価される

若手の離職率が高い職場では、「腰を据えて働ける人」が歓迎されます。
50代以上の落ち着きや安定感が信頼されることも多いです。

50代以上でも「CADオペレーターを続ける」という選択は、決して後ろ向きではなく、むしろ自分の強みを活かして前向きに働くスタイルとも言えますね。

還暦を過ぎた私でも、高単価で採用したいというオファーが舞い込むので、本当にありがたいです。

 

長くCADの仕事を続けるための工夫とは?

作業環境の改善がカギ!

  • 大型モニター(27インチ以上)に切り替える
  • ブルーライトカット眼鏡やフィルムの活用
  • 明るめの配色テーマに切り替える(背景黒から白へ)

これだけでも、目の負担は大幅に軽減されます。

最新機能を「全部覚えようとしない」

全部をマスターする必要はありません。

自分が使う機能・頻出の作業だけに絞り、「必要なときに調べるスタイル」にすることで、学習のストレスを軽減できます。

YouTubeやUdemyなど、動画で学べる教材も増えているので、文字よりも映像で学ぶのが楽になる方も多いようです。

働き方を見直す

  • 派遣から在宅フリーランスへ移行
  • 週3~4日のパート勤務へ切り替え
  • 単発案件で短期間だけ働く

など、自分のペースに合ったスタイルに変えることで、無理なく続ける人も増えています。

 

最後に:CADオペレーターは「一生モノ」の仕事にもなる

年齢とともに変わる体と心。
50代を迎えたCADオペレーターにとって、「このまま続けられるのか?」という不安はとてもリアルです。

でも、工夫次第で60代、70代でも活躍している人は実際にいます。

無理をせず、自分のペースと強みを活かした働き方を見つけていくことが、これからの時代に求められているのではないでしょうか。

「まだまだCADで働きたい」と思うあなたを、この記事が少しでも後押しできれば幸いです。

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